奏楽堂(台東区上野公園) F4
上野公園の旧東京音楽学校奏楽堂です。東京芸大音楽部の前身である東京音楽学校の施設として明治23年に建造された木造洋式音楽ホールです(国の重要文化財)。前庭の八重桜が満開でしたが、ソメイヨシノも八重桜も桜の花を描くのは苦手です。
みかどパン店とヒマラヤ杉(台東区谷中) F4
三浦坂を上がって道を右に曲がるとその先にこの景色がありました。みかどパンという旧い店に覆いかぶさるように高く聳えるヒマラヤスギの大木です。幹には台東区の保存木に指定された証と所有者名が添付されていました。ヒマラヤスギは真っ直ぐ伸びるものと思っていたので、標識を見るまでは分かりませんでした。その後Netで調べ、店の先代が鉢植えから育てたものと知り、盆栽が大木になったのではないかと納得した次第。今では谷中のランドマークになるつつあるようです。それにしてもこの辺りにはお寺が多く、右に見えるのもそうですが、この絵の後方にも5、6宇連なっていました。さながら寺院団地のようでした。
三浦坂(台東区谷中) F3
言問通りと藍染通り(あかじ坂)の間にある三浦坂です。江戸時代、近くに美作勝山藩三浦備後守の下屋敷があったことから三浦坂と呼ばれるようになったとか。かなり長い急坂です。三浦坂の坂上の眺めです。後日、朝日新聞に「坂を歩けば江戸情緒」という記事が掲載され、坂道の研究家山野勝さんが東京の坂のランキング第2位に三浦坂をあげておられました。自分でも良いなと思って2枚も描いたばかりだったので嬉しくなりました。山野さんは、江戸情緒度、急坂度、湾曲度、命名面白さ度の4点を指標にしたそうです。因みに第1位は本郷の鐙坂(あぶみざか)でした。
谷中銀座 F4
谷中銀座の入口です。日暮里駅に近い「夕焼けだんだん」とは反対の「よみせ通り」側です。谷中銀座通りは何時も雑然とした印象ですが、非常に活気のある商店街です。この日もウイークデーの午後でしたが大変な人出でした。見落していた千駄木の坂道を確認のため、休日に再訪した時にはさらに混雑していました。この絵の正面は「はつねや」という女物の洋服店です。ところ狭しと通路にはみ出すようにカラフルな洋服を並べていました。1階の庇の上の白い猫は飾りです。
初音小路 F4
実際には昼間の初音小路はもっと暗いのですが、撮っておいた写真を明るくして描きました。店の人に断れば通りに座ってスケッチも出来るとは思いますが勇気がいりそうです。たまたまある店の前にいた女主人に断って、路地の奥まで入って写真を撮らせて貰いました。野次馬が闖入して覗き見をしているようで、何となく気兼ねしながらの写真撮影でした。このようなモチーフは好きですが、何故か最近看板の文字など細かいところが気になるようになりました。
藍染通りの商店 F4
谷中藍染通りにレトロな間口の狭い看板建築が残っていました。ライトブルーに塗装された金属板の壁面も面白いなと思いました。両隣は既に建て替えられ新建材に変わっています。歩道にびっしりと並べられた鉢植えも谷中らしい風物です。谷中は行くたびに何かしら新しい発見のある町です。
スペイン坂1(渋谷区宇田川町) F5
渋谷駅に近いスペイン坂。階段上からのアングルです。一度描いて失敗した構図です。前回は画面全体を着色して焦点がボケてしまったため、服部久美子さん風に一部を塗り残してみました。ここは何時も人通りが多く、特に若い人たちの人気スポットのようです。何故スペイン坂と呼ばれるのかは知りませんが、通りにフランス国旗を飾ったり、南欧的な雰囲気を演出しています。
奥多摩川(東京都青梅市) F4
JR青梅線軍畑駅下の奥多摩川の景色です。この辺りは曲がりくねった奥多摩川の中でも直線状に流れる距離が長く、遠くまで展望出来るうえ、両岸の崖に樹木が生い茂る奥多摩川らしい景観が望めます。10年ほど前に撮った写真から描きましたが、今も変わっていないと思われます。春から秋にかけて奥多摩川は渓流釣りやアユ釣りが盛んです。この画面では渓流釣りの釣人を1人だけ描きましたが、写真画像では両岸に5人ほど確認できました。梅雨明け後、全国的に毎日厳しい暑さが続いています。涼しげな風景をと思い描いてみましたが・・・。エアコンの効いた室内で描いたので、はたして涼しさが伝わりますかどうか?
奥多摩川2(東京都青梅市) F4
JR青梅線御嶽駅直下の奥多摩川です。御嶽駅下から下流の沢井駅下にかけての奥多摩川は、巨岩累々、変化のある流れが続きます。上流の奥多摩ダムからの放水があるため水量も豊かで流れも速く、カヌーやカヤックの練習場になっています。ダム湖に溜まった底水を放流するそうで年間を通じて水温が低く、アユよりもヤマメやニジマスなど渓流魚の棲息に適すると言われています。
権田原坂の並木(東京都港区元赤坂)
外苑東通り(信濃町駅前から青山一丁目方面)の権田原交差点から迎賓館・四ツ谷駅方面への眺めです。右側が赤坂御用地、左側が明治記念館です。栃の木などの高木が連なる風情のある並木道です。アップダウンがあり緩やかに湾曲していて、絵を描くのに大変魅力的な道路です。左の建物は交番です。先般、新天皇陛下の即位にともない「東宮御所警備派出所」から「権田原警備派出所」に名称が変わったばかりだそうです。5月下旬に撮った写真から描きました。その日はトランプ大統領が国賓として来日する前日でしたから、神宮外苑のあちこちに大勢の警官が屯していました。
文学座のバラ(東京都新宿区信濃町)
慶大病院の北に位置する文学座アトリエの垣根に咲くバラです。品種は分かりませんが、葉の非常に小さい花色が淡いピンクのつるバラです。実は文学座アトリエの全体像を描きたかったのですが、あいにく正面に青いテントが張られ玄関が見えません。建物の南側の外壁に沿って咲く一塊りのバラの花は、やや地味で盛りを過ぎたような風情でしたが、かつて百花繚乱のごとく名優を輩出した文学座を象徴しているようにも思われました。しかし、花をほとんど描いたことがない身には非常に難しく、当初のイメージとはかけ離れたものになってしまいました。
慶大信濃町キャンパス
(東京都新宿区信濃町)
慶大病院に隣接する医学部信濃町キャンパスの一景です。予防医学教室前の公道ですが、この一角だけ旧い建物を囲んでヒマラヤ杉が鬱蒼と茂り涼しげでした。このアングルですと北里記念医学図書館は階段しか見えません。この道の後方は閑静な住宅街です。
慶大北里記念医学図書館
予防医学教室の南隣に建つ慶大信濃町メディアセンター北里記念医学図書館です。これも昭和初期の建造物です。慶大の初代医学部長であった北里柴三郎の功績を讃え寄付金により建造され、後に慶大に寄贈されたそうです。医学者一般に公開されています。
慶大医学部予防医学教室
久しぶりに東京の町並みを描いて見たいと思い、信濃町と神宮外苑を散策しました。上は信濃町駅前の慶応大学病院構内の西側公道沿いにある昭和初期の近代建築物です。現在も使われており、窓枠などはアルミサッシに変わっています。南隣の北里記念医学図書館も風情のある建造物ですが、公道の道幅が狭いうえ、鬱蒼とした数本のヒマラヤ杉に遮られ、二つの建物を一つの画面に納めることができませんでした。なお線描を何時ものイカ墨インクからセーラーの極黒インクに変えてみました。
アートコンプレックスセンター(A・C・T)
(東京都新宿区大京町)
慶大病院北側の住宅街にあるA・C・Tのお洒落な建物。複雑なタイル模様の外壁と全体のデザインが面白い。A・C・Tは多様なジャンルのアーティストの個展、グループ展、企画展、公募展などアートの複合施設として2007年に設立された。さながらキリスト教会のような雰囲気の建物だからか、住宅街の中にあってもさほど違和感がない。