戸田漁港(静岡県沼津市) F4
5年前に描いたものを描き直しました。海面の色が気に入らなかったからですが、前の画と比べてみるとちっとも良くなっていません。まあちっとも進歩していないので仕方ないですが・・・。
戸田漁港1(静岡県沼津市) F4
西伊豆戸田湾の最奥にある小さな漁港です。戸田湾は火山の噴火口跡に出来た巾着状の入江で、湾岸には漁船などが随所に係留されており、戸田湾全体が港になっています。この絵の左前方には御浜崎という鈎状砂嘴(カギ状に伸びた砂浜)があり、松林と砂浜が大変綺麗な景勝地です。この日は強風で、西風をまともに受け湾内は波が高く、土肥・戸田・沼津間の高速連絡船も運休しており、土肥温泉から1日数本しかない路線バスできました。小型バスで土肥を出てからは、つずら折れや崖上の細道が続き、海面ははるか下に見えました。この絵の岬の先には井田港という富士山を望む絶景地がありますが、道路事情が悪いため公共バスもありません。今回は次の路線バスでまた土肥まで戻らなければならないため、駆け足で戸田湾を一巡りしました。
土肥漁港(静岡県伊豆市) F4
この日は曇天・強風という生憎の天候でした。土肥港は突堤に囲まれた小さな漁港です。近くに、小土肥港、フェリー港、八木沢港がありますが、いずれの港も景観は平凡でした。土肥漁港のすぐ近くに、着物姿に麦藁帽子を冠った若山牧水の胸像と歌碑がありました。案内によると牧水は土肥の自然、温泉、人情を好み、足しげく訪れたそうです。今回泊まった旅館も若山牧水ギャラリーのある牧水ゆかりの温泉宿でした。しかし、現在の土肥温泉には牧水が好んだ大正時代後半期の鄙びた温泉町の風情はありません。旧い遺構も観光施設もほとんどないためか、修善寺から南伊豆の堂ヶ島や松崎などへの通過地・中継地になっっているように見受けました。
安良里漁港(静岡県西伊豆町) F4
安良里(あらり)港の奥の入江に造船所がありました。このあたりは西側に高い山があるため、西風がほとんどあたりません。外海の大荒れがウソのようです。左は造船所の対岸に舫う小さい漁船ですが、何を獲る漁船なのかタモ網、手カギ、突き棒?など色々な七つ道具が揃っています。
田子漁港1(静岡県西伊豆町) F4
田子港の南西にある小さな造船所です。ドックにあるのは修理中の漁船でしょうか。小高い山の陰になって西風も当たらず、歩いていると暑いくらいでした。小さい造船所は好きなモチーフの一つです。しかし、このように建物やドック、船、クレーンなど道具立ての揃った造船所に出会うことは滅多に無いので幸運でした。裏山の紅葉も始まったばかりです。
田子漁港2 F4
田子漁港1と同じ場所をアングルを変えて描き直してみました。造船所は錆びた鉄棒など様々な物品が雑然と存在します。省略しないで描くとゴチャゴチャとした絵になってしまいますが、それが苦になりません。元来細かい物を描くのが好きなのかも知れません。大きな画面に細大漏らさず描いてみたい欲求はありますが、残念ながら今はまだ赤錆の色を描きわける力がありません・・・。