21.小田井宿 (長野県北佐久郡御代田町)  しなの鉄道御代田駅より徒歩15分

 

 

小田井宿町並み    F4

 

宿場のなかほど、上の問屋跡から東の通りです。左前方には本陣跡も見えます。小田井宿は非常に小さな宿場です。記録によると天保14年(1843年)、本陣1、脇本陣1、旅籠5軒しかありません。追分宿が近いので旅人は小田井宿よりもそちらを利用したようです。小田井宿の旅籠に飯盛り女を置かなかったこともその理由の一つでしょう。そのためか小田井宿は女性客に好まれ「姫の宿」とも呼ばれていたそうです。水路を片側に移し道幅は広くなりましたが、本陣、問屋、旅籠など旧い建物が残り、風情のある町並みを形成しています。

22.岩村田宿 (長野県佐久市)  JR小海線岩村田駅より徒歩8分

 

 

岩村田商店街     F4

 

岩村田は内藤氏1万5千石の城下町でした。そのため高崎宿と同じく本陣、脇本陣を置かず、旅籠も8軒しかなかったそうです(天保14年1843年)。しかし、岩村田は中山道と甲州道、下仁田道、善光寺道が交差する交通の要衝で、米穀など物資集散地として佐久地方随一の賑わいでした。現在旧宿場の中心部は昭和の面影が残るアーケード商店街になっています。この絵の前方右手に甲斐武田家の菩提寺、龍雲寺がありましたが、現在の岩村田で絵になる旧構を探すのは難しく、諦めて車の往来の多い中山道商店街を描いてみました。このあと相生町界隈を岩村田高校辺りまで歩きましたが、旧街道の面影を残す町並みはありませんでした。

23.塩名田宿 (長野県佐久市)  JR新幹線佐久平駅、JR小海線佐久平駅より千曲バス10分

 

 

川原宿     F4

 

塩名田宿は千曲川の渡船場があった宿場です。左は宿場西のはずれ、川原宿(塩名田上の宿)を坂上からみた景色です。角屋の看板があるのは、木造三階建ての茶屋「嘉登や」跡です。資料にはこの手前に大ケヤキがあったので、内心期待していたのですがすでに消失してしまったようです。ここから千曲川までが川原宿です。荒れ川で名高い千曲川を控えて賑わったそうです。前方の赤い橋が千曲川に架かる鉄橋「中津橋」です。中津橋と並んで遊歩道専用の橋もありました。

 

 

千曲川と川原宿    F4

 

中津橋西の御馬寄から対岸の川原宿を見た風景です。現在の千曲川は流れの幅もそれほど広くなく、浅い川床を歩いても渡れそうでした。橋詰にある案内板によると、昔は中州を挟んで川原宿側と御馬寄側に2本の流れがあり、平水時にはそれぞれに船橋(船を並べてその上に板を敷いたもの)や平橋が掛けられていたそうです。この絵の対岸河川敷内に微かに見える大石が当時の「船つなぎ石」です。